Short Story Garden

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最初で最後の恋

私は社会人になって1年目。

希望の会社の希望の部署に入社できたのはいい。

それはいいのだが。

 

忙しすぎる~~。

 

教育担当の先輩はとても厳しい人。

でもちゃんとできればちゃんと褒めてくれる、とても年上の人。

上の役職にも付けるほどに仕事ができる人なのに、

現場仕事がいいと、現場に残ってる人だ。

 

「おや、もう終わったのかい?」

「はい、確認していただけますか?」

 

任されていた資料作成が終わったので、

上司でもあり教育担当の先輩に資料を提出した。

しばらく確認していた上司からOKをもらい、ホッと安堵のため息を漏らす。

 

「今日、私でよかったらお昼一緒に行かないか?」

「え?」

 

ビックリした。

今までそんなこと言われたことなかったのに。

 

「私でいいんですか?」

「ああ」

「ぜひ、ご一緒させてください」

 

 

 

 

「・・・なんてこともあったねぇ」

「私、とっても緊張してたのよ」

2周り近く歳の離れた私の上司であり、旦那でもある。

 

なんて不毛な恋だなんて思ったけど、好きになっちゃったら仕方ないわね

「それは私も同じだよ」

 

 

なんて不毛な、それでも恋

確かに恋だった[お題配布サイト]